
大河ドラマ『江~姫たちの戦国』を、久々に観た。あまりの出来の悪さというか胸くその悪さから、ずいぶんと前に観るのを止めた。たしか、市が自刃した頃に、もう耐えられんと思って観るのを止めた。
・・・・・・で、今回、久々に観たけど、やっぱ耐えられない。連続して観られないのである。水泳の息継ぎのように、ポチポチとチャンネルを変えて他番組を見ながら、チラチラと観た。
なんか、2か月ぶりぐらいに観たのだが、全然、話が進展していないのではないかと思った。秀吉が関白になっているのだがら、ドラマの中では、ずいぶん歴史が進んでいるはずなのに、全く同じことを延々と繰り返しているようにしか思えない。お屋敷の中で江が、秀吉に対する憤りを、周囲にぶちまけているだけ。ドラマの中だけ、時空が歪んでいるのだろうか。
特にラストシーンが酷かった。
意味もなく、尺が長い。
秀吉(岸谷五郎)と茶々(宮沢りえ)の恋愛シーンが、延々と続く。しかも、いい年したオッサンと、ほうれい線と皺だらけのオバちゃんが、70年代の少女漫画みたいなセリフを吐いているのである。
キモッ!!
NHKは、いったい何をやっているのだろうか。いや、「江」だけではない、21世紀にはいってから大河ドラマが、どうも、おかしくなった。その原因は、外野が干渉するようになってきたからではないだろうか。
大河ロケ地を、オラが街に誘致して観光だなんだと商売を目論む輩。
大河の出演をステータスにして、CMや他の番組出演を目論む芸能人とその事務所。
大河の脚本を担当し、他の媒体で稼ごうとする脚本家。
大河の暴走に対して、歴史考証担当の責務もまっとうせず、講演と出版に勤しむ曲学阿世の学者。
大河を誘致し、票と利権を貪ろうとする政治家(←とくにコイツらが悪質!)。
・・・・・・こういった連中が、ダニのように寄って来て、食いものにし始めてから大河の堕落は始まったんじゃないだろうか。いわゆる大河利権という奴だ。
誘致する以上はオラが街のヒーローである。事務所の看板俳優が主役をやるのである。主人公は、悪いようにかけない。むしろ超人的なヒーローにしなければならない。
だから史実を全く無視し、主人公は、あらゆる場面に登場し、史実ウンヌン以前にドラマとして明らかに破綻している、おかしな言動を繰り返す。で、スベリまくると。いや、スベリまくって視聴者に総スカン食ってもいいのよ。裏から口出してる連中には痛くもかゆくもないのだから。
「利家とまつ」の『まつ』(←ココから始まった)
「義経」の『源義経』
「功名が辻」の『千代』
「天地人」の『直江兼続』
「江~姫たちの戦国」の『江』
・・・・・・・・・・・みんな、そうだった(「武蔵」も、相当、酷かったそうだが、1話で観るの止めたから知らない)。
全く関係ない外野が、ウジャウジャと裏から手を使って、ドラマ制作に口を出し、利権を貪り、肝心のドラマそのものが空洞化してきているというのが、最近の大河悪化の原因ではないだろうか。だって、異常なまでの主人公とロケ地賛美ばかりなんて、明らかにおかしいもん。大人に子供の役をやらせたり、演技経験もない棒読みのミュージシャンまで出てきてるし、キャスティングもおかしいだろ。
よく考えたら、大河ドラマだけの事ではないんじゃな。今回の原発事故と、そのあとの政界、官界、財界、学界、報道界の無責任な言動や暴かれてきた利権構造と、そっくりではないか。日本社会全体に巣食い始めている病魔の症状のひとつではないだろうか。
ちなみに、福島第一を誘致したとされる某大物政治家(誘致に関しては、俺に責任はない、時代と官僚のせいだとテレビでほざいていた!)は、江戸時代の名君として有名な保科正之の大河ドラマを誘致しようと躍起になっているとか。
あの世の保科正之公が聞いたら、激怒するような話ではないだろうか。歴史や先人に対する冒涜以外の何物でもないだろう。
人は、現実を忘れ、一時の夢を見たくてドラマを観るのである。なのに、詰まらん上に、現実社会の汚い所を垣間見させるのである。しかも、強制的に受信料まで徴収されてである。
どうりで「江」を見ていたら、腹が立つはずである。
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